■ 韓国企業はヨーロッパの名門クラブと"平行する同業者"の関係である

チェルシーのメインスポンサーの親会社が代表的な例だ
内需市場よりも"世界市場"を狙うなら、チェルシーに必ずしも韓国選手獲得の但し書き条項をつけることはない

韓国企業は得失を考慮し、ヨーロッパの名門クラブの求愛を拒んだりもする
スポンサーを物乞いして肘鉄を食らったアーセナルの事例が手本である
アーセナルはパク・チュヨンの獲得直後、韓国企業に露骨な支援を頼んだが、業界はアーセナルを門前払いした
業界の関係者は「情で一つになる韓国の情緒として、パク・チュヨンを除け者扱いしたアーセナルをキレイに見ることはできない」と苦々しかった

一方、日本企業は韓国と正反対の情緒を持っている
香川真司の保護者を自ら望んだ6つの日本スポンサーが代表的な例である
香川がイングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドに進出すると、すぐに日本屈指の企業が列をなしてマンUを支援した
高価な医療設備を無償提供した企業をはじめ、ディーゼルエンジンの生産企業もマンUのポケットを分厚く満たした。


イタリアの名門ACミランに入団した本田圭佑の背景も大きく変わらない
イタリアメディアは大っぴらに本田のスポンサーパワーに快感のうめき声を吐いた

ACミランの関係者は「本田の年俸は275万ユーロ（約39億ウォン）に達するが、私たちに負担はない。日本の大企業とスポンサー契約を締結したからだ。年間"200億ウォン"を超える固定収入を予想する」として、本田の購入は儲かる商売であることを強調した
名家再建を狙っているミラン（今シーズン13位）はビッグな日本の金づるを通じて、本当のスーパースターの獲得作業に着手した

アジアは"豚の貯金箱"ではない
ヨーロッパの名門クラブが「腹を切って欲しい」とお願いすればペコペコと頭を下げるアジア企業の態度は、そのまま選手に被害が及ぶ

13億の中国人民の誇りを傷付けた董方卓の事例が端的な例だ
中国のサッカー界は、まだ沈殿物がなくならないうちに「マンUのクラブオーナーは、育てると言って連れて行ったのに希望拷問（※「希望を持たせながら飼い殺しをする」というような意味）をした。董方卓はマンUの中国進出のための布石に過ぎなかった」と一歩遅れて後悔した

時代は変わった
2014年、ヨーロッパのクラブはもう見慣れないものではない
韓国も2002韓国ワールドカップの4強神話以降にパク・チソン、イ・ヨンピョがヨーロッパに進出し、サッカーファンは家でヨーロッパ派の活躍を見守った
ヨーロッパ派の太極戦士は、直接やってみると特別なことはないということを肌で感じた
イ・チョンヨンもボルトン移籍後に「英国リーグはKリーグと大差ない」と述べたことがある
実際、Kリーグのクラブがヨーロッパの現地訓練でチェコ、ドイツ、クロアチアのクラブを撃破したこともある

日本は韓国より先にヨーロッパサッカーに目覚めた
1977年に日本で初めてヨーロッパに進出した奥寺をはじめ、1998〜2006にペルージャ、ASローマ、パルマ、ボローニャ、フィオレンティーナなどでプレーした中田英寿が手本である
経済力を備えていた日本は、数十年前からヨーロッパサッカーを生中継した
その結果、ヨーロッパの名門クラブに対する漠然とした幻想が小さくなった

それでも2014年に日本は依然としてヨーロッパの商法に騙される
わかっていながらやられる
自尊心すら投げて、日本選手が所属するヨーロッパクラブに"朝貢"するのに忙しい
そのためだろうか
香川は過度の負担で傷まで負った
ドルトムントで見せた驚くべき才能によってマンUに入城したが、自国のスポンサーのせいで不特定多数から色眼鏡で見られる
"金融型ミッドフィルダー"という表現が代表的な例だ

チームメイトの間でも噂になる可能性がある
今シーズン"0ゴール0アシスト"で2年目のジンクスに苦しんでいるのに、香川は着実に出場機会を提供されているからだ
これに対してある者は「香川は自国のスポンサーを前面に出して（マンUでポジションが重なる同僚と）公正に競争をするつもりがないようにみえる」という厳しい言葉を吐くこともある

アジアは豚の貯金箱ではない
だが日本企業は依然としてヨーロッパのサッカー市場で自ら腹を切る
長友、香川に続く、本田の名門クラブ移籍が気まずい理由だ


イ・チュンミン客員記者