■ 中日のドラフト１位、三菱日立パワーシステムズ横浜・野村亮介投手（２１）＝写真＝が２９日、横浜市内のホテルで、契約金１億円プラス出来高、年俸１５００万円で仮契約した。２１Ｕ日本代表にも選ばれた即戦力に、球団では、名投手の系譜を継ぐ背番号「２０」を最有力候補とした。

　１８７センチ、８５キロの大型右腕は今月の２１Ｕワールドカップでストッパーとして準優勝に貢献。「抑えはいい経験になったけど、プロではできれば先発でやりたい。先発ローテーションに入らないと始まらない。そこから新人王」と目標を掲げた。

　杉下茂、権藤博、星野仙一、小松辰雄、２０１３年までは中田賢一（現ソフトバンク）が９年間つけるなど、「２０」は竜の歴代エースが背負ってきた。野村も星野・現楽天シニアアドバイザーのような熱い魂を受け継ぐ。５月の社会人九州大会のＮＴＴ西日本戦で、ピンチを脱した野村はガッツポーズ。その闘争心が相手のしゃくに障ったのか、佐々木誠監督（現ソフトバンクコーチ）率いる相手チームと、乱闘寸前の不穏な事態になった。それでも、野村はひるむどころか、負けん気全開で完封勝利。中田スカウト部長は「ハートもいい」と“燃える男”に姿をダブらせた。