■ 全国的には野球開幕戦の方がサッカーの視聴率よりも高かった！！広島は３５・１％
サンケイスポーツ 4月1日 15時6分配信
　【球界ここだけの話】

　プロ野球が開幕したが、同時に注目を集めたのが、巨人戦の開幕戦視聴率（日本テレビ）だった＝すべてビデオリサーチ調べ＝。

　裏番組にハリルジャパンの初陣となるサッカー日本代表対チュニジア代表（ＴＢＳ）があったため、初めて１桁になるのではないかとみられていたが、巨人ーＤｅＮＡ戦は関東地区で後６時からが１０・７％、後７時からが１０・２％と、前年（阪神戦）の１０・０％よりほんのわずかであるがアップした。

　サッカーは１３・６％。この結果に「やはり野球の方が人気がない」という声も聞かれる。ところが実は野球よりもサッカーの視聴率が高いのは大都市では関東地方と名古屋地区だけだった。

　黒田博樹投手の初登板となった２９日のヤクルト戦（広島テレビ）の広島地区の視聴率が、デーゲームにもかかわらず、脅威の３４・９％だったと大きく報じられたが、実は開幕戦（広島テレビ）は３５・１％で黒田の試合よりも高く、サッカーは７・２％だった。

　また札幌地区の日本ハム対楽天（札幌テレビ）は後７時からが２６・５％で、サッカーは１０・９％。仙台地区の日本ハム対楽天（ミヤギテレビ）は後６時１５分からが１７・６％、後７時からは１６・０％で、サッカーは１３・８％。

　北九州地区のソフトバンク対ロッテ（福岡放送）は後７時からが１２・６％で、サッカーは７・７％。

　関西地区は阪神対中日（読売テレビ）で１１・８％、サッカーが１１・１％。

　名古屋地区だけが、なぜか阪神対中日の中継がなく、中京テレビは巨人対ＤｅＮＡだったため後７時から７・８％で、サッカーが１３・５％だった。

　フジテレビ系の東海テレビや、ＴＢＳ系のＣＢＣは、全国ネットの人気バラエティ番組や特番を差し替えてまで、視聴率の取れる中日戦を中継するほどで、もしも中継があったら、サッカーを上回っていた可能性が高い。

　しかもサッカーはＴＢＳが独占放送だったが、野球はＣＳ中継を観ている人も多いのだから、合計するともっと数字は上がるはずだ（ソフトバンク対ロッテはＮＨＫーＢＳでも放映）。

　一方で驚いたのは、大都市で巨人戦の開幕戦を観られる地域がほとんどないということ。広島や札幌の高視聴率をみると、野球人気が低下したのではなく、巨人人気が低下しているだけだろう。

　テレビの視聴率は関東地区のものばかりが世に出ることが多いが、これが全国の実態だ。（塚沢健太郎）