■ Ｊ２のＣ大阪は１７日、パウロ・アウトゥオリ監督（５９）の退任と大熊清強化部長（５１）の新監督就任を発表した。アウトゥオリ監督は成績不振による事実上の解任。大熊氏は現ポストを兼任する。

　現在４位のＣ大阪はＪ１昇格プレーオフ（２９日から）進出は決めたが、最近２連敗中で５試合連続勝ち星なしと大失速。Ｊ１復帰を目指すクラブは最終節・東京Ｖ戦（２３日・金鳥スタ）を前に、かつてＦ東京、大宮で指揮を執った大熊氏にチームを委ねた。リーグ残り１戦での監督解任は異例だ。

　大熊新監督は早速、この日午前のチーム練習から指揮。練習途中から降り出した雨の中、大きな声で指示を出し、１対１のディフェンスやパス回しなど約１時間半、念入りに指導した。元日本代表ＦＷ田代は「チームの雰囲気？　変わったと思う。監督交代には驚いたけど、戦うのは選手。残りの試合、一つになって勝ちたい」と燃える。解任されたアウトゥオリ監督はこの日、練習場には現れなかった。

　大熊監督らは午後に会見。「どうしてもこの１年でＪ１昇格させたい思いがあるので引き受けた。選手と一丸となって戦っていきたい」と意気込む。同席した玉田稔社長（６２）は「ここ数試合、選手にアグレッシブさや気迫がなかったので（監督交代を）決心した」と説明した。

　大熊監督は、昨季Ｃ大阪監督を務めた大熊裕司氏（４６）の兄。兄弟での同一クラブ監督はＪリーグ初となる。

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