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[ 2015年12月06日 - 21:53 ]

【アビスパ福岡】

■ アビスパ福岡、井原監督好采配と中村北斗弾でPOのジンクス断ち切りドラマチック昇格!!

今日のJ1昇格プレーオフで井原正巳監督就任1年目のアビスパ福岡が5年ぶりのJ1復帰を果たした。J2リーグ3位福岡と4位C大阪の決勝戦は非常に熱く激しかった。前評判や過去通算対戦成績からするとC大阪が明らかに相性が良く、しかも決勝の会場はC大阪の長居スタジアムだけに、明らかにC大阪が心理的優位と思われたが、それでもタフな戦いの末に福岡が1-1の引き分けで、順位が上の方が昇格というルールの下、見事に悲願達成。

とにかく今年の福岡は前回降格して臨んだ2012年からの3年間とは明らかに違うと思った。開幕3連敗したものの、3バックを主体にして守備から入る戦いぶりが非常に安定、補強も途中からのウェリントン加入や新人田村友の抜擢がうまくヒットし、終盤戦はチームの心臓ともいえる鈴木惇が離脱してもむしろラストスパートに拍車がかかり、12試合で11勝1分けと最高のムードでプレーオフに臨めたのが大きい。あわよくば大分が最終戦で磐田相手に決勝点を奪われず引き分けで終わればもっとよかったが、むしろ福岡のドラマによる感動に拍車をかけたと解釈することもできよう。

対するC大阪は諸刃の剣フォルランと精神面以外は世界クラスのカカウという2トップが退団してから予想以上に堅い守備からの速攻という戦いぶりが徹底され、夏以降には磐田や大宮に勝つなど自動昇格の可能性も見られたが、33節のホーム水戸戦でよもやの引き分け以降、玉田圭司のケガ及び回復後の先発外し、アウトゥオリ前監督の不可解采配など、41節まで悪夢続きでもはやプレーオフを4位以下で下剋上するのも絶望的とみられていた。業を煮やしたフロントは最終節直前にアウトゥオリ前監督を解任し、強化部長大熊清を急遽監督に据え、東京Vを2-0と下した。ただこの試合やプレーオフ準決勝愛媛戦で見られたように、流れるようなパスワークやハイプレスは時折見られるものの、本当の意味では相手守備をあまり崩せたとは言えないだけにやはり福岡有利と思われた。

それでもプレーオフは過去3年間は3位チームが一度も昇格できていない、準決勝を突破したのも2013年の京都の0-0勝ち上がりだけというデータがあるためか、福岡も二の舞になるという記事も見られた。ただ今年の福岡は半端なく好調のままプレーオフに臨めるし、対C大阪は2連勝しているだけに、さすがにプレーオフにおける負のジンクスを破れると期待していた。

試合が始まると、C大阪は大熊監督就任からの2試合と同様に速いプレスとパスワークが冴えていた。さらには2度目の対戦で決勝点を決めたエースウェリントンに対して山下達也が徹底的にマークし、福岡はなかなか攻撃の形が作れなかった。福岡は0-0の引き分けでもルール上昇格できるのだから、C大阪のハイプレスに苦慮する前に徹底してロングボールを放り込み、C大阪を間延びさせれば主導権を握れるのにと思ったが、思った以上にロングボールも蹴らせてもらえなかったようだ。

さすがに押されていても0-0で折り返すと徐々に福岡が落ち着くと思ったが、まだまだC大阪のペースが続いた。そして後半15分にはC大阪が素早いつなぎで福岡の守備陣を引き裂き、玉田がスルーパスから先制点!正直この時点で福岡はきついと思った。さらには最近ベンチが多くなった扇原貴宏が途中から出てきたら長短のパスワークでかわされるのではないかと不安だった。ただ橋本英郎と交代した瞬間、むしろ守備にスキができるのではないかと期待した。この日のC大阪では橋本のハードワークが妙に効いていたと思っただけに、終盤負けない勢いを得た福岡なら少ないチャンスでも1点はとれると思ったからだ。

そして後半42分、ついに歓喜の瞬間が訪れた。前線の人数を増やし、必死の総攻撃をかけたところから左クロス、このボールがC大阪のGKとDFの間を抜けるが、右MFの中村北斗が駆け込み、角度が狭いところから渾身のシュートでついに同点!その直後にはC大阪は玉田を下げ、高さとパワーのエジミウソンを投入。ロスタイム4分を過ぎたラストではC大阪がセットプレー獲得。このときGKキムジンヒョンが上がり、昨年の山形GK山岸範宏の再現かとC大阪サポーターは沸いたが、蹴られたボールは混戦から惜しくもバーの上に。その瞬間引き分けでも昇格できる福岡が見事悲願達成!

いや〜、本当に今日のプレーオフ決勝は福岡の粘りと最近負けてない神通力、そして大胆なベンチワークによる駆け引きが見事だった。井原正巳監督も試合後のインタビューでは目を潤ませていたが、私も思わず感動したよ。まるで1995年のチャンピオンシップで横浜Mが東京V(当時はV川崎)を自らのヘッドで下しJリーグで初優勝したときの光景とダブって見えたからね。そして中村北斗もリスクを負いながらサイドから攻めあがっての豪快なシュートはまさに国見高校出身者らしい逞しさを感じた。準決勝で下した相手長崎の高木琢也監督も同校出身だけに誇りに思っているだろう。

一方でC大阪はせっかく事態が好転したものの、結果的には采配の妙で泣かされたようだ。1-0とリードした状態で扇原投入なら今日の福岡をのらりくらりパスでかわせたはずだが、一方で守備でよく機能していた橋本を下げたのが命取りになったような気がする。攻撃では玉田がJ1時代を彷彿させるほどよかったが、数多くのセットプレーの機会を物にできず、最後にツケが回った格好だ。ただ試合としては本当に紙一重で明暗を分けたと思う。

私は元来プレーオフは邪道と思っていたが、昨年の山形や今年の福岡は本当によく頑張ったと思うし、サッカーファンを感動させたと思う。そして今年は3位は勝てないジンクス、それ以前にも過去からのC大阪への苦手意識を克服するなど、次々試練を乗り越えた今年の福岡は本当に素晴らしい!そして井原監督の采配やチーム作りは年間通して一見地味に見えるが、内部でのマネージメントやここぞの采配は秀逸だ。勝負運も光るものを感じる。近年の森保一監督や長谷川健太監督との采配合戦が楽しみになってくる。何よりも来年はPO組は1年で返り討ちのジンクスを跳ね返せるか見届けたい。

それにしても今回もJ2降格から4年目でのJ1復帰。このジンクスは面白いし、守られたのはよかったよ(笑)



スレッド作成者: サントス (rE71ReWLxmo / F1Ka8.9r3t2)

このトピックへのコメント:
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(12/07 - 10:56) とりあえず長い(長居だけに)
(12/07 - 07:55) 最後ジンクスの使い方間違ってるし。そもそもジンクスの意味知らんな
(12/07 - 02:24) 2つの段落までは読んだ。主は誰かに語りたかったんだねw 井原監督の元、チームには自信が備わってた。一方、セレッソはいつも肝心な大勝負(しかもホーム)で勝てない。J1リーグ優勝も2回逃したし、今回はJ1昇格をホームの大観衆の前で逃した。セレ女ブームみたいな物じゃなく、本物のクラブ人気を得るには、絶対に勝たないといけない試合なのに。
(12/06 - 22:03) 6日 - 21:2