トップページ
(負荷軽減のため省略中)


[ 2016年03月03日 - 07:41 ]

【佐々木監督の采配に疑問】

■ 宮間FWの奇策が失敗。自力突破消滅のなでしこ佐々木監督の采配に疑問。
THE PAGE 3月3日(木)7時9分配信

憔悴しきった心を引きずりながら、なでしこジャパンのキャプテン、宮間あや(岡山湯郷Belle)は試合後の取材エリアに姿を現した。

「勝つことだけを考えて臨んだので、結果はとても残念。内容は悪くないとは思いますけど、勝てないことが一番悪い」

大阪・キンチョウスタジアムで2日に行われた、リオ五輪出場をかけたアジア最終予選の第2戦。
後半39分に先制した3分後にミスから追いつかれる展開の末に、日本は韓国と1対1で引き分けた。
オーストラリアに喫した完敗に続く悪夢のドロー。
6ヶ国中で5位という低迷状態は変わらず、上位2ヶ国に与えられる五輪出場権を自力でつかみ取る可能性が消滅した。

初戦に負けた後の宮間は胸を張り、毅然とした表情で巻き返しを誓っていた。
一転して、韓国戦後は伏し目がちで明らかに落胆している。

「いい形はできているんですけど、得点にならない。相手につかまえられずにボールを受けるといった、日本のいい部分は出せたと思うんですけど、攻撃のスピードを上げるところや相手の隙を突くところで、まだ少しだけずれがある。そのずれが何なのか。そんなことを考えている場合ではないんですけど、とにかく強引にでも合わせて得点していかないといけない」

中1日の強行日程を考慮した佐々木則夫監督は、先発メンバーを6人入れ替えた。
迎えたキックオフ。センターサークル内に陣取った宮間が、そのまま最前線でプレーする。
佐々木監督から託されたポジションはフォワードだったと、試合後に宮間は明かしている。

「前で絡んでいけということだったんですけど……」

オーストラリア戦ではボランチで先発したが、157cm、52kgの小さな体ゆえに、大柄な相手のプレッシャーにさらされた。
選手起用を含めた戦法がマンネリ化していると、相手に看破されていたことを佐々木監督も痛感したのだろう。
相手のマークが集中する大黒柱、FW大儀見優季(フランクフルト)の周囲で、宮間が自由自在に攻撃に絡む。
右から川澄奈穂美(INAC神戸レオネッサ)が、左からは横山久美(AC長野パルセイロ・レディース)が得意のドリブルを積極的に仕掛ける。
開始4分には、横山が思い切りよく放ったミドルシュートがバーを叩く。
これまで見せたことのないなでしこの新しい攻撃に面を食らった韓国の選手たちが、自陣にほぼ釘づけにされる時間帯が続く。
前半だけで日本が放ったシュートは、10本で韓国が2本。それでもゴールが遠い。

宮間によれば、所属チームでは「フォワードでプレーした経験はある」というが、代表チームでは、ほぼ初体験。
ちょっとした感覚の違いが宮間の言う「ずれ」を生み出す要因になっていたとすれば、奇策でもある「フォワード宮間」は準備不足だったと言わざるを得ない。
準優勝を果たした女子W杯カナダ大会から凱旋した昨年7月7日。記者会見の席で、宮間は偽らざる本音を訴えている。

「W杯へ向けて数は少なくても充実した合宿、試合に臨めた。それとは裏腹に、もう少し試合をこなせていたら違った経験ができて、新たな力になったと思う」
 
もっと、もっと国際試合を積み重ねたい――。
アジアのライバルが実力を伸ばし、肉迫されていると痛感していたからこそ、宮間はなでしこを代表して危機感を伝えた。
しかし、意を決した宮間の思いも日本サッカー協会には届かなかった。
同じひな壇で、日本サッカー協会の野田朱美女子委員長は、宮間の発言に対して「どのような強化方針を取っていくのか、あらためて考えたい」と語るにとどめている。
凱旋直後に大阪でリオ五輪のアジア最終予選が開催されることが決まっても、強化日程はいっこうに組まれなかった。
結局、カナダ大会前から内定していた11月下旬の欧州遠征で、オランダ女子代表と1試合を戦っただけで最終予選に臨んだ。

年明けから石垣島などで3度、トータルで20日間の合宿こそ組まれたが、実戦なくしては連携の熟成はありえない。
果たして、日本協会を挙げてなでしこをバックアップしてきたのか。昨夏からの軌跡を見る限りでは、首を傾げざるを得ない。

佐々木監督の采配にも疑問が残る。若手の新戦力を横山だけにとどめた今予選。
日本開催ゆえにプレッシャーがかかり、ゆえにW杯ドイツ大会組の経験を重視したと指揮官は説明した。
世代交代が進んでいないという批判を承知のうえで、指揮官は覚悟を貫いたはずだった。
しかし、韓国戦ではDF岩清水梓、MF阪口夢穂(ともに日テレ・ベレーザ)らの世界一メンバーを先発から外した。

過密日程という事情もある。
しかし、負けはもちろん、引き分けも許されない崖っぷちに立たされた状況だからこそ、蓄積疲労を承知のうえでベテラン勢に勝利を託してもよかったのではないか。
岩清水や坂口、そしてDF鮫島彩(INAC神戸レオネッサ)は、ピッチ上で宮間をフォローしてきた存在でもある。
彼女たちが最後までベンチに座ったことで、宮間が背負う役割はさらに増した。

後半25分に与えたPKをGK福元美穂(岡山湯郷Belle)が鮮やかにセーブし、途中出場していた切り札のFW岩渕真奈(バイエルン・ミュンヘン)が後半39分に先制点を叩き込む。
日本に傾いた流れはわずか3分後、クロスをキャッチしにいった福元が味方と接触し、ファンブルしたボールを押し込まれた。

「飛び出した判断は悪くなかったけど、キャッチではなくパンチングにいくべきだった」

涙をこらえながら、福元が責任を一身に背負う。もどかしい展開を、どのように打開すればいいのか。
宮間は昨年末に引退した澤穂希さんの言葉に、望みを託す心境を打ち明けた。

「澤さんから『勝負の神様はいつも見ている』とよく言われたんですけど、勝負には時の運も確実にあると思うんです。その意味で、運や流れを手繰り寄せるための努力を自分たちはできているのか。チームに対する献身性を含めて、そういうところが足りないし、まだ甘いのかなと」

澤さんは現役を引退する際に、盟友でもある宮間を気遣う言葉を残している。

「責任感の強い子だから、一人ですべて背負わないかが心配です」

いわゆる「澤ロス」という言葉を頑なに否定してきた宮間が、自ら澤さんの名前を切り出した。
どうしたら、澤さんのように勝負の神様を振り向かせることができるのか――と答えを必死に求めている。
憔悴した表情を含めて、なでしこの屋台骨になるはずの背番号8の心が袋小路に入りかけている。

残り3試合を全勝しても、オーストラリアと韓国には届かない状況が生まれる。
それでも、宮間は自らを奮い立たせるように必死に前を向いた。

「厳しいことは理解していますけど、あきらめたくはないし、下を向く必要もない。とにかく3勝することだけに集中していきたい」

女子サッカーを取り巻いてきたすべての負の要素が、宮間が背負う十字架を数倍にも重くしている。
中1日で迎える4日の中国女子代表戦でもし負けれるようなことがあれば、5年前の世界一を頂点とした栄光の歴史が大きなターニングポイントを迎える。



スレッド作成者: むむむ (Ts2F4oBRP1A)

このトピックへのコメント:
お名前: コメント: ID Key: IDを表示
悪質な誹謗・中傷、読む人を不快にさせるような書き込みなどはご遠慮ください。 不適切と思われる発言を発見した際には削除させていただきます。
(03/03 - 09:38) 手数と枚数掛けて押し込むのがなでしこだから、澤みたいなのがいないとね
(03/03 - 08:08) ホント点取れそうもないな、監督云々のせいじゃなく、日本の選手が普通にサッカーしたら点入りそうもないシュート力しかない