■ 最近俺の中で話題のAsensio。
彼が開幕戦のMadrid vs Sociedadでどのような活躍をしていたのか、見てみよう。
幸いYouTubeに動画が挙がってたので大学のWi-Fiをちょっと拝借してDL。
半日かけてじっくり分析をしてみた。
ただし俺は例によってrealista
あくまでSociedad視点であることをお忘れなく。

それから、かなり長い。
正直書いててやめようかと思ったほど。
しかもスマホで書いてるせいで読み辛いことこの上ない。
だから複数回に分けてある。
今回はMadridの先制点まで。
時間にすると試合開始から2分も経たない内の出来事である。
そういうわけで、長文が嫌な人はここでブラウザバックをどうぞ。



ではまずシステム。
〇HOME REAL・SOCIEDAD
4-2-3-1 重複は右から
GK:Gerónimo Rulli
RB:Joseba Zaldúa Bengoetxea
CB:Mikel González
:Iñigo Martínez Berridi
LB:Yuri Berchiche Izeta
CM:Asier Illarramendi
:Markel Bergara Larrañaga
RW:Mikel Oyarzabal
AM:David Zurutuza Veillet
LW:David Concha Sales
ST:Juanmi Jiménez
MG:Eusebio Sacristán Mena

OyarzabalがRWなのは、STが背が高くターゲットマンなAgirretxeではなくムービングタイプのJuanmiであるから。
“サイドには逆足”の配置である。
しかし前もって言っておくと、正直Oyarzabal以外はConchaもJuanmiもマドリー相手に通用しておらず、そのOyarzabalでさえZaldúaの助けあってのことなので素直にWillian Joséを使えば良かったのではないかと思う。
全くなんのために獲得したんだ。


〇
AWAY REAL・MADRID
4-1-2-3 同上
GK:Francisco Casilla Cortés
RB:Daniel Carvajal Ramos
CB:Raphaël Varane
:Sergio Ramos
LB:Marcelo
DM:Casemiro
CM:Mateo Kovačić
:Toni Kroos
RW:Gareth Bale
LW:Marco Asensio Willemsen
ST:Álvaro Morata
MG:Zinedine Zidane

今回のキーマンはRamosとAsencio


では始めよう。
今回はSociedadの守備から入る。

4141の陣形をコンパクトに保ち、kroosとKovačićを自由にさせない狙い。
これによってMadridはサイドにボールを運ぶことが容易となる。

�@それぞれの配置
DMの位置にMarkel、前にOyarzabal･Illarramendi(以下Illarra)
･Zurutuza･Conchaが並ぶ。
STのJuanmiはCasemiroにマンマーク気味に張り付き、Varaneがボールを持つとZurutuzaがプレスをかけるために飛び出していく。
同様に、CarvajalにConcha、MarceloにはOyarzabalが。
ただしいずれもボールを持ってからそれぞれがパスの狙い目をつけた瞬間にかけるので、僅かなタイムラグが存在する。
Markel･Illarra･Zurutuzaの3人はトライアングルを形成しているかと言うと実は言うほどではないのが地味に大切である。

�A自由なRamos
ここで注目するのはIllarra。
�@の時点で気付く人はいるであろう問題。
「Illarraのマーク相手は誰なのか？」
少なくとも�@の流れを汲めば、Illarraが飛び出してRamosにかけるべきである。
しかし実際には、なぜだかRamosにボールが渡っても、パスの狙いをつけても、全くプレスにいかない。
Illarraどころか誰一人行かないのである。
前代未聞、不可解極まりなく、全く意味が分からない。
これによってRamosは自由にボールを持てるため、ここからのフィードや縦パスがかなり入ることとなる。
自由なRamosへのジョブチェンジである。
Illarraは恐らく攻撃時にCMの配置にいるせいと、彼の寄せの速さと強さを守備に回すという守備戦術のせいでいけなかったのである。

�Bサイドにボールが流れた場合
右であればOyarzabal･Illarraが追い込み、ハーフラインを越えればZaldúaと3人でボールを奪取。
左であればConcha･Zurutuza･Markelで追い込みボールを奪取。
よほどBaleに渡したくないらしい。
Kovačićが消えていたのはこれのせい。
Kovačićはマーカーが多くなると途端に何も出来なくなる。
Modrićとの大きな違いでもある。
ボールがBaleまで渡ればMarkelとYuriの2人で対応。
Eusebio監督の頭の中では、右サイドはIllarraがいるし左はなんとかなるだろうって作戦だったんだろうね。

�CAsencioの動き
最初にAsencioにボールが渡ったのは自由なRamosがMarceloに繋ぎ、そこから前にいるAsencioに入るという典型的なサイド攻撃。
この時は�Bの2人によって追い込まれ、ボールは奪われてしまう。
で、2回目。
自由なRamosに誰もプレスに行かないのであればそこからパスは入るし、なら自分が下がれば中盤で数的有利になるだろう、とAsencioは下がる。
お前そこLWのいる位置じゃねえだろおい。みたいなね。

�D1失点目
Asencioが下がるというものの、当然LBはMarceloなのでガンガン上がるし、CMの左はkroosなので安心してボールを預けられるし、すぐ後ろには自由なRamosがいてくれるしでMadridの左サイドは4人。
しかもボールが奪われてもCasemiroがいてくれる！なんとありがたいことか！
対するSociedadは�Bの通り、Oyarzabal･Illarraの2人である。
4対2 数的不利とは正にこのこと。
JuanmiはCasemiroにマンマークで、ZaldúaはMorataを警戒して中に絞り気味下がり気味。
あ、やばいかもって助けに行くMarkel。
少し右に詰めるZurutuza。
そしてスッカスカになる左サイド(Madrid右サイド)。
高めの位置取りをするCarvajal。
ConchaはKovačićを見ている。
ここで自由なRamosに渡されるボール。
こんな状況であっても、数的不利でプレスに行けないIllarra。
当然スッカスカのサイドにいるCarvajalに送られるロングボール。
Markelが数的不利を解消しようと移動したせいでスペースの空いたSociedadのCB2枚の前にBaleが走り込む。
それを予測して予め絞っておいたYuri。
あれ？Carvajalがフリーじゃないか！
慌ててマークに行くYuri。
BaleはCB2人に任せる。
しかし時既に遅し。
Carvajalがアーリークロスの練習でもするかのように余裕で上げたクロスによってCB2枚の間に入り込んだBaleが打点の高いクロスで合わせ、ゴールネットは揺れる。
こんなのRulliがどうこう出来る問題ではない。


ちなみに、RonaldoであればAsencioが下がった位置まで下がらないであろう。
もし仮にRonaldoが下がったとしたら？
どう考えたって数的有利なんだからそのままドリブルで突っ込むのが彼の定石。

そんなわけで、Asencioが「新戦力」としての働きをした結果生まれた先制点。
元々トップ下の選手だっけ？
だからわざわざ密集地帯に下りてきたんだね。
どこが悪かったってそりゃRamosに一切プレスをかけなかったってこと。
別にCasemiroをZurutuzaにマークさせて、JuanmiはMadridのCB2人をひたすら追いかければ良かったんじゃないのって思う。
これがEusebio監督の“悪い癖”なのか、何か策略あってのことなのかは分からない。
この後、Sociedadは微妙に守備戦術を変更することとなる。
しかし、どのみち、1失点目はEusebio監督に責任があることに間違いはない。



さて、今回はここまで。
次はまだ書き起こしていないのでどこで区切るか分からないけれど、長さに関して言えば今回の反応次第となる。


最後に言っておくけど、これ別に俺が勝手に分析して考えた「考察」だから、間違った見方をしているところも当然ある。
ライカールト氏のブログや海外のブログの方がよっぽど詳しく分かりやすいのは間違いないよ。
ただただ難癖つけたいだけの輩はやめてほしいね。




了