トップページ
(負荷軽減のため省略中)


[ 2016年11月26日 - 11:31 ]

【東南アジアと朝鮮半島、中国の朝貢体制が復活する?】

■ 不安定化する東南アジアと朝鮮半島、中国の朝貢体制が復活する?
ニューズウィーク日本版 11/26(土) 11:00配信

ASEANと韓国の混乱に付け込む中国の存在感。

いま世界は、ドナルド・トランプの米大統領選勝利で大揺れだが、それ以前から世界では縫い目がほつれ、切れ地が思い思いに漂流を始めた感がする。

ほつれは次第にアジアにも広がって、日本の近隣国までが揺れに揺れている。

ほころびの原因はさまざまだ。

イラク戦争と金融危機の後、アメリカが外国への関与を控えてきたこと、その中で中国の強腰が異常に目立ったことが大きい。

さらには、世界各地で工業化以前の農村社会から近代工業社会への跳躍に失敗しているという、もっと深い問題がある。

東南アジアがその典型だ。

ここは日本が戦後、撤退した中国に代わる市場や投資先として重視してきた。

日本はASEAN(東南アジア諸国連合)の声を一つにまとめることで中国を牽制し、アメリカの関与を引き出してきた。

そのASEANが液状化しつつある。

例えばタイ。この30年ほど前からの高度成長を経てタイの政治は民主化してしかるべきなのに、軍事クーデターが絶えない。

王室を筆頭に既得権益層が利権を抱え込み、貧困層が支持するタクシン元首相一派の政権掌握に抵抗している。

工業化で富が増えれば、政争は死ぬか生きるかの切実性を失い、選挙で与野党が交代する民主主義が実現するはずが、タイではその理屈が通用していないのだ。

マレーシアも経済発展を遂げたというのに、ナジブ政権までが汚職や情報隠蔽体質を指摘され、民主主義からは遠い。

フィリピンは超法規的に治安を強化し、米中両国の間で綱渡り外交を続ける。

近年は経済発展が目覚ましいが、農村での地主・小作の主従関係は解消していない。

このようななかで、中国はカンボジア、ラオスと東南アジア諸国を個別に丸め込み、地歩を固めている。

先月、フィリピンのドゥテルテ大統領は訪中し、南シナ海問題を棚上げして経済協力を引き出した。

ベトナムも中国海軍艦船のカムラン湾寄港を許可。

マレーシアのナジブ首相も訪中し、経済・軍事協力強化を打ち出している。

近代への跳躍に挫折したのは、韓国も同じだ。

政党は離合集散が激しく、民主主義の受け皿となっていない。

政治は大統領個人の人気に基づいたポピュリズムに大きく依存する。

世論は法律よりも儒教や農村社会に由来する恥とか謝罪といった近代以前の価値観に動かされている。

一度罪を犯せば村八分。子孫末代まで生活の基盤を奪われる。

外交は主権国家同士の平等関係ではなく、「どちらが中国の恩寵を受けているか」という朝貢体制、「どちらが大きく強いか」という事大主義に基づく。

その韓国は今、米中両国の間で小突き回されている。

米軍が北朝鮮のミサイルを迎撃するTHAAD(高高度防衛ミサイル)を配備することに対し、中国が強く反発している。

折悪しく、朴槿恵(パク・クネ)大統領が友人に機密情報を渡すなどの便宜を図っていたことが判明し、大統領も議会も機能を停止した感がある。

朝鮮半島と東南アジア情勢の液状化は、中国に有利に作用し得る。

アメリカのトランプ次期政権がアジアで手を緩めると、中国は朝貢体制を復活させてしまうかもしれない。

ただ皮肉なことに中国自身、近代への跳躍に失敗しつつある。

大量に流入した外国資本によってインフラ建設を膨らませて、成長を演出するモデルは限界にある。

これからの発展は、国有企業の民営化に成功するか、集権経済から市場経済に移行できるかどうかに懸かっている。

日本はどうか。企業の活力を再生し、国際化を成就できるか。

「匠の技」といったモノづくり依存の経済から、知財重視の経済にうまく移行できるのか。

そして村社会を引きずるポピュリズムから脱して、近代的法治を確立できるかどうか。

日本もさらなる近代への跳躍を求められている。

その上で、日本周辺の情勢が液状化しても国内の自由と繁栄を守る備えを固めておかねばならない。



スレッド作成者: ♯ (NJSVglF2F0Q)

このトピックへのコメント:
お名前: コメント: ID Key: IDを表示
悪質な誹謗・中傷、読む人を不快にさせるような書き込みなどはご遠慮ください。 不適切と思われる発言を発見した際には削除させていただきます。
(11/26 - 13:31) 五輪名称はチャイニーズ・ソウルかなw
(11/26 - 13:27) 大韓民国 ⇒ 中華人民共和国南朝鮮族特別行政区
(11/26 - 13:24) アジアの民度は日本に比べ圧倒的に低いという事実を日本人は肝に銘じておかなければならないんだよね。それは差別なんかとは別個の問題