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○予想布陣

　　　　　　　　　　　　　　ホニ
　　　　　　　　　　　　（指宿洋史）


　　　　山崎亮平　　　チアゴ・ガリャルド　　　 加藤大
　　　（田中達也）　　 　（成岡翔）　　　　 （鈴木武蔵）


　　　　　　　ジャン・パトリック　　　小泉慶
　　　 　　　（ロメロ・フランク）　 （原輝綺）


　　　堀米悠斗　　　　　　　　　　　　　　　　　矢野貴章
　　（前野貴徳）　　　　　　　　　　　　　　　（川口尚紀）

　　　　　　　　　大野和成　　　　富澤清太郎
　　　　　　 （ソン・ジュフン）　（増田繁人）


　　　　　　　　　　　　　守田達弥
　　　　　　　　　　　　（大谷幸輝）

　その他

　GK：稲田康志、川浪吾郎
　DF：西村竜馬、酒井高聖、長谷川巧、（早川史哉）
　MF：伊藤優汰、端山豪、酒井宣福、本間勲、森俊介
　FW：平松宗、河田篤秀

　監督

　三浦文丈

○GK
正GKの守田はコーチングや状況判断の悪さが目立ち、昨季は凡ミスを連発した。一方、新加入組はいずれも前所属先では控えで、GK陣は決め手に欠く印象。
だが少なくとも、去年のような無風状態は避けられそうか。現状は守田の一歩リードだが、もし去年同様に自責点を献上しつづけるようなら、モノノフ大谷への守護神交替もありうる。個人的には、三番手のベテラン稲田にも期待。

○DF
しきりに移籍がうわさされるなか、男気残留の新キャプテン大野がDFの中心。コンビを組むのは新加入の富澤が有力視されている。ただ、前者は膝の故障でコンディションに不安があり、後者にいたってはJ2千葉の戦力外。体調と年齢を踏まえると、フル稼働は期待しにくい。

この2人とポジションを争うのは、（実は）J1空中戦王の増田と（実は）J2空中戦王のソン・ジュフン。いずれも人に強いが、揺さぶりやスピード系への対応は苦手なタイプ。ただ、まだ若いだけに、出場機会の増加が見込まれる今季は、経験を重ねて飛躍のきっかけをつかみたいところ。

一方、右に矢野貴章が復帰し、左に伸び盛りの堀米を獲得した両サイドバックは、全ポジション中、唯一戦力アップをはたした。
とくに高さのある矢野には、近年失点の多かったセットプレーでの守りにも期待がかかる。札幌から来た堀米には、本人の目標とする西と同じコースを辿れるだけの活躍を期待。

○MF
レオの8番を受け継ぎ、副主将就任の小泉と新外国人のジャン・パトリックがキーマン。いずれも運動量豊富で、積極的な攻撃参加と強度の怪しいCB陣の負担軽減が望まれている。
ただし、新加入のジャンには未知数な部分もあるが、その場合でも「第4の男」ロメロ・フランクが控える。また、ルーキーの原君も評価が高く、場合によってはボランチ、またはCBで出場機会を得る可能性も。
レジェンド本間勲には純粋な戦力というより、精神的支柱やアンバサダー的な役割を期待。

新10番のチアゴ・ガリャルドはここまで主にセカンドトップで起用されているらしく、どうやら前線の下がりめの位置でフリーロールを担う模様。ただ、キャンプで軽傷を負っており、開幕に間に合うかは微妙なところ。

一方で脇を固める攻撃的MFの序列は不明。スタメン候補は昨季、不振の加藤や端山、すっかり顔芸キャラと化している成岡のほか、ドリブラーの山崎、フォアチェックの光る田中達也といったセカンドトップ陣。負傷で出遅れているが、カットインが魅力の伊藤もジョーカーになりうる。
その他では、ルーキーの森君も明るいキャラと思い切りの良さで評価が高く、ポジションをつかむ可能性も。

○FW
前線の軸はスパゲッティにバナナを入れて食べるホニ。現状では、ガリャルドのパスからホニの抜け出しが唯一の攻め手である可能性が高く、その出来にチームの浮沈がかかっている。ただし本来はサイドの選手であり、右アウトサイドでの起用や、CFタイプと組ませての2トップもありうる。

昨季大きな失望を残した指宿はプレシーズンでコンスタントに得点しており、好調を維持。怪我で出遅れの鈴木武蔵はサイドで起用される見込みの方が高いが、いずれにせよ、そろそろブレイクのきっかけをつかんでほしい。
ただ、前線にはむしろ体の張れる平松や酒井宣福が重用される可能性もあり、とくに昨季、水戸で活躍した平松は序列を覆す存在となるかも。

○監督
三浦監督は昨季、J3長野で初采配。大分、栃木に次いでの3位は評価の分かれるところだが、スタメンやシステムを頻繁にいじる癖はサポの批判対象となった模様。新潟でも、大所帯ということもあり、依然スタメンを固定できていない節があり、またオプションの3バック導入も必ずしもスムーズに行っているとは言えない。

いずれにせよ、監督としての経験不足はいかんともしがたいが、あえてポジるとすれば、柳下政権の新潟が強かったのも、井原監督の福岡が昇格したのも、コーチに三浦監督がいたとき。

前監督の片渕コーチ、前レディース監督の能仲コーチもあわせた“三頭体制”で、難しいシーズンを乗り切ってほしい。

○総評
昨季、史上最低の勝ち点30で残留したチームから、Wシルバやマイケルらが抜け、新外国人はみな未知数で、新監督は指導歴が浅く、おまけにユニは糞ダサい。常識的に考えればぶっちぎりの降格候補で、プレシーズンではJ2愛媛に敗れ、非公開試合の徳島戦では0-6で虐殺される始末。

ただし、その後の大宮戦には2-0で勝利し、サポの不安障害はひとまず鎮静化。前線からのプレスを掻い潜られてタコ殴りにあった徳島線の反省を踏まえ、翌日の試合では、ハイプレスとリトリートの使い分けを意識し、ある程度、課題を修正した模様。
また、新外国人の3人は過剰なまでのはしゃぎっぷりで、ジャイキリに出てくる名古屋のブラジル人トリオ顔負けだが、すっかりチームに溶け込んでおり、当たりの可能性が高い。

選手の顔ぶれが大幅に変わり、熟成に時間がかかるのは仕方ないが、それでもシーズンの進むにつれ、徐々に連携が上がり、勝ち点がとれるようになると信じたい。
開幕から広島、神戸と難敵続きだが、何とか食らいついていってほしいところ。