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[ 2017年06月22日 - 12:22 ]

【マンUに高額移籍の俊英リンデロフ。「アイスマン」は北】

■ マンUに高額移籍の俊英リンデロフ。「アイスマン」は北欧の地方クラブからいかに成り上がったのか?

06月21日 11:30SOCCER DIGEST Web

マンUに高額移籍の俊英リンデロフ。「アイスマン」は北欧の地方クラブからいかに成り上がったのか?
笑顔でマンUのユニホームに袖を通したリンデロフ。46億円と言われる移籍金に見合う活躍ができるだろうか? (C) Getty Images
(SOCCER DIGEST Web)

 プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドが6月14日、今夏の補強第一号として獲得したのがスウェーデン代表DFのヴィクトル・リンデロフだ。

 前所属のベンフィカ時代に、その冷静沈着なプレーから「アイスマン」の愛称で親しまれたこの22歳は、CBが主戦場だが、右SB、守備的MFとしてもプレーできるポリバレント性も有している。ズラタン・イブラヒモビッチが去ったスウェーデン代表の中心となりつつある若きDFは一体どんな選手なのか――。

 リンデロフは1994年7月17日にスウェーデン中部ヴェステロースで産声を上げた。ちょうどこの日、アメリカではブラジルとイタリアによるワールドカップ決勝が行なわれていた。我が子の誕生を見守った父は、イタリアの10番ロベルト・バッジョがPKを失敗して世界が沸いた世紀のPK戦を、「見に行ってもいいか?」と産後の妻に尋ねたという。

 そんなサッカー好きの父にも見守られ、地元クラブのIKフランケとヴェステロースIKで順調に成長したリンデロフは、2010年にヴェステロースSKでトップチームの一員としてプロデビューを飾った。

 2部リーグ昇格に貢献するなどの活躍を見せたリンデロフは、2011年12月にベンフィカと契約。翌シーズンにU-19チャンピオンシップ優勝を経験するなど下部組織で頭角を現わし、2013年10月の国内カップ戦で初めてトップチームのピッチに立った。

 キャリアの分岐点となったのは、2016年1月31日のモレイレンセ戦だった。

 当時の主力CBリサンドロ・ロペスが後半途中に負傷したのを受けて、交代でピッチに送り込まれた。ポルトガル・リーグ初出場となったこの試合を4-1の勝利を飾ると、以後は最終ラインの一角としてレギュラーの座を掴んだ。

 その後、わずか1年半の間に国内リーグ優勝やチャンピオンズ・リーグ出場などを経験し、急速にポテンシャルを開花させていった。

 チームメイトの負傷離脱というアクシデントがキャリアのターニングポイントになったわけだが、実はリンデロフにとって、不測の事態から掴んだチャンスを成功に変えたというケースは初めてではない。

 2015年夏にはU-21欧州選手権でスウェーデン代表の優勝に貢献。しかし実は、最初に登録メンバーが発表された時点では彼の名前はなかった。大会直前のデンマークとのテストマッチで右サイドバックのエーミル・クラフトが負傷し、急遽招集されることになったのだ。

 グループリーグ初戦のイタリア戦でベンチスタートだったリンデロフだが、前半にCBのアレクサンデル・ミロセビッチが退場処分となった同時に代役を務めると、以降は主力として輝きを放ち、UEFAによる大会ベストイレブンに選出された。
 降って湧いたチャンスを活かしてきたリンデロフ。そんな彼がスウェーデン・メディアに語ったコメントを見てみると、いかにメンタル面を重要視しているかがよく分かる。

「U-21欧州選手権でのエーミル(クラフト)の怪我は残念だったけど、自分にとってはチャンスだった。成果を出す準備は常にできている。こういう心構えは大切な要素のひとつだ。たとえ試合に出場できなくても、機会を得れば良いパフォーマンスを披露できるよ」

「大事なのは、困難な状況に対して精神面で準備ができていることだと思う。また、苦しい時期を乗り越えるには時間がかかるということも知っていなければならない」

 22歳ながら成熟した精神力を持ち合わせているリンデロフ。では、プレー面ではどのような評価を受けているのだろうか?

 1998〜2001年にマンチェスター・Uに所属した元スウェーデン代表MFのイェスパー・ブロンクビストは、リンデロフについて「スピードがあって足元の技術もしっかりしている。ユナイテッドはボールを保持するチームだから、彼の特長を生かせるのではないか」とコメント。また、サポーターが最も比較しやすい対象として、元イングランド代表CBのリオ・ファーディナンドの名前を挙げている。

 リンデロフがボールポゼッションを大事にする選手であることは、昨シーズンのポルトガル・リーグでの数字を見ても明らかだ。

 1試合平均のパス成功率は89.9%で、この数字はマンチェスター・Uでポジションを争うエリック・バイリーやマルコス・ロホを上回る。また、ポルトガル・リーグのDFでは最多となる62.2本の1試合平均パス本数も記録している。

 一方、186センチ・82キロと大柄ながらフィジカル面ではやや不安を残す。たとえば、空中戦での勝率は、バイリーの55.6%に次いで2番目に低い59.5%。タックル成功率は75%で、この数字をマンチェスター・UのDF陣で下回っているのはマルコス・ロホ(73.7%)のみだ。

 マンチェスター・Uは言うまでもなく世界有数のビッグクラブだ。ゆえに、リンデロフにのしかかる重圧は並大抵ではない。だが、先述したように本人はメンタル面の重要性を理解している。よってプレッシャーに押しつぶされる可能性は低いだろう。

 ユース年代からリンデロフのことを知るU-19スウェーデン代表クラエス・エリクソン監督も、「彼は強靭なメンタルの持ち主。プレッシャーは彼にとって問題とはならないだろう」と太鼓判を押す。

 フィジカルコンタクトの不安はタフさを求められるプレミアリーグでプレーするうえで懸念材料だが、最終ラインからの冷静かつ的確なビルドアップでチームに貢献できるはずだ。チーム事情によってはCB以外、たとえば右SBやボランチのポジションでプレーする姿が見られるかもしれない。

 ちなみにマンチェスター・U加入時には、「このような偉大なクラブの一員になれたことは本当に、本当にハッピー」と口にしていたリンデロフだが子供時代のアイドルは、宿命の敵手リバプールのレジェンドであるスティーブン・ジェラードだったという。



スレッド作成者: Iceman (moFx8V69WII)

このトピックへのコメント:
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(06/22 - 17:12) モウリーニョによるとビルドアップが上手いから取ったらしいけどな
(06/22 - 15:43) ユナイテッドじゃなくてシティ向きの選手なのでは?
1233 (06/22 - 15:21) あんな危険察知能力と集中力の低いDFだったら困るよ
(06/22 - 14:33) スウェーデンもU-21で堅守で優勝したし、フル代表もフランスとオランダの組で首位だし、リンデロフが相当利いてるのもあるだろうな
(06/22 - 14:31) 長いけど良い記事だ
(06/22 - 12:33) ダビドルイスみたいな感じのタイプか