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[ 2018年04月13日 - 19:16 ]

【W杯2か月前にハリルホジッチ監督解任】

■ W杯2か月前にハリルホジッチ監督解任〜西野朗監督誕生!脱ハリルなら攻撃的サッカーを貫いてほしい!

まさかというか、ついにというべきなのか、ロシアW杯2か月前の時点で日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が解任、西野朗技術委員長が後任となった。だがさすがにW杯本番の2か月前に監督交代というのは日本サッカー界では初めてであり、世界的にもレアケースといえよう。

ハリルホジッチ前監督といえば、就任当初から「デュエル」「縦に速く、とにかく裏を狙え」「体脂肪率は12%以下に」とこだわっていた。体脂肪率については、51歳で現役の三浦知良ですら未だに一桁をキープしているだけに、もっと若くて、意識の高い選手ならそのくらいはある意味当然だし、逆にオーバーしていても年間コンスタントに試合出場して活躍しているならノープロブレムだ。わざわざメディアに話す必要はないと思う。

ただデュエルや縦に速い攻撃は間違いではないと思う。一例をあげると、4年前に前回王者で乗り込んできたスペインが惨敗。中心であったバルセロナのサッカー自体が批判され、2014年に脚光を浴びたドイツやオランダなどが見せたシンプルで縦に速い攻撃が新たなトレンドになったからだ。Jリーグでも以前J2では東京Vや千葉などのテクニカルなチームが苦戦する傾向があったものの、昨年からは守備の位置を高くした上でのシンプルな攻撃でJ1復帰に近づいたくらいだ。J1川崎にしても風間八宏監督時代に勝負に徹しきれずに負け続け、鬼木達監督が守備のエッセンスを加えて昨年初戴冠に至った。そういう意味ではハリルホジッチ監督の言動は日本人、特に一部メディアを刺激しただろうが、サッカーのやり方自体は間違ってなかったと思う。

またハリルホジッチ前監督の口癖であるデュエルも世界的には否定される覚えはない。例えばパスサッカーに固執してきたバルセロナに対して、格下チームでも以前よりはバルセロナのポゼッションに逃げずに高い位置からプレスをかけて速攻で倒す例もみられるようになった。そしてどんな相手に対しても高い位置からプレスをかけて最短で敵陣を看破するのがトレンドであり、そのためにはフィジカルの強化が不可欠なのだ。またサッカーではやはり一対一の争いに負けるようでは欧州や南米には到底歯が立たない。だからハリルホジッチ前監督は就任後もまだ弱点となっていたフィジカル・一対一の強さを世界基準まで高めようと思ったはず。

一方でフィジカル強化と縦に速い攻撃にこだわり過ぎたことが裏目に出たもいわれている。だがそれはハリルホジッチ監督の責任もあるものの、選手たちが応用力が乏しかったのではないのか。中には長谷部誠や本田圭佑など、戦術眼やセンスに秀でた選手もいるが、日本人で技術だけでなく総合的に世界クラスなのはほんの一握り。それでも日本サッカー界では若年層から世界を見据えるほど技術に加え意識が向上しているはず。ならば長年日本で親しまれてきたパスサッカーだけではダメということもわかっているのだから、クラブ内でももっと勉強・研究して、特にパスサッカーに偏っているチームにおいては、監督にもまともに意見できるようにすればよかったのではないか。

またハリルホジッチ前監督のやり方はカメレオンサッカーともいわれている。基本は縦に速い攻撃を好むが、対戦相手のタイプによってはシステムや戦術の変更も厭わないからだ。特に2014年ブラジルW杯のベスト16ではドイツに敗退したものの、かなりドイツを苦しめたといえる。何たって当時のアルジェリアみたいな出場国最下位レベルのチームが死角なしの最強チーム相手に90分間は無失点で互角にやり合ったのだから。当時の日本が「自分たちのサッカー」と胸を張ったパスサッカーで一次リーグ敗退したことを考えると、応用力は必要だろう。

そういう意味では、ネット上ではサッカーに詳しいサポーターほどハリルホジッチ前監督を高く評価していたのも頷ける。逆に代表戦オンリーのにわかファンやメディア・スポンサーは事あるごとにハリルホジッチ前監督の批判ばかり。その理由も概ね「昨年あたりから本田圭佑を蔑ろにしている」「パスサッカーができなくなった」「その上で格下相手にも苦戦続き」というところだろうが、ハリルホジッチ前監督はカメレオンサッカーで、状況によってスタイルを変えるのだから、大黒柱本田でも外れるケースがあるのは当然だし、パスサッカーだけではダメということも理解すべきだろう。スポンサーやメディアに至っては、単に売上とか商業主義によるワガママでしかない。要はハリルホジッチ前監督はにわかファンとわがままメディア・スポンサーに殺されたようなものだ。

そしてここにきて西野朗氏が指揮を執ることになった。西野氏といえば、Jリーグ、特に柏とG大阪では好成績を残し、G大阪時代の2008年には超攻撃的サッカーでCWCの準決勝マンチェスターU戦で一歩も引かぬ乱打戦で世界を騒がせたほどの名伯楽。現役時代に攻撃的MFもしくはFWで人気を博し、監督でもその攻撃マインドを長く続けたことも日本のパスサッカー信奉に影響を与えたといえる。ならばパスサッカー大好きな日本サッカーファンの多くや華やかさによる売上UPを求めるメディア・スポンサーは納得して西野ジャパンを応援するんだろうなぁ。

ただ「生涯総攻撃」ともいわれる西野氏も1996年には守備的なサッカーで後悔したこともある。アトランタ五輪のグループリーグ初戦でいきなりブラジルを倒し、「マイアミの奇跡」を起こしたが、その試合を含め、当時の日本は守備的なサッカーを強いられていた。ブラジルは強すぎで仕方ないものの、その試合も含め当時の主力複数人からは不満が漏れていた。そして続く2試合を戦い、勝ち点6は確保するものの、2試合目で尾を引いたような敗戦を喫したことが命取りとなったのだ。

そんな西野氏だけに、今回のW杯では後悔してほしくない。私は近年スポーツの日本代表は概ね温室育ちで、大舞台では審判の判定や日程・移動などで贔屓されるケースが多くて何だか嫌悪感を感じたものの、西野氏は指導者として理想的だしリスペクトしている。だから西野ジャパンならば、よほど判定など問題がない限りは応援してもいいと思っている。同時にW杯はサッカー界最大の檜舞台であり、逃げ腰で姑息な戦い方ではなく、自分たちの持ち味をしっかりと出すべきであり、魅せることも必要だと思う。近年Jリーグのサポーター・観戦者の年齢層がほとんど変わらず、新規ファンが増えにくいといわれているが、やはり目の肥えたファンでない限りは、日本代表が大舞台で守備的サッカーをするたびに「あれっ、日本はパスサッカーじゃないのか?」とがっかりするものだし、そのような新規やライトの層の方が割合的には多い。それでもサッカー界自体がファンを増やしたいなら、守備的とかその場しのぎではなく、攻撃的な戦いをするべきだ。もちろんパスサッカーだけというのではなく、カウンター戦術やシステム・用兵面での工夫は必要だ。日本サッカー協会もハリルの悪夢を打ち消したいなどと考えているのなら、カメレオンサッカーよりも西野氏本来の攻撃マインド全開を求めるべきではないのか。もし西野体制でもその場しのぎの戦いをするというなら、それはハリルホジッチ前監督がイヤで追放したかっただけとみられるだけだ。仮にベスト16以上を達成しても後味は悪いだろう。せめて4年に一度の最高の舞台であれば、筋を通し、スッキリした戦いをしてほしいものだよ。西野氏にとっても今回は本来のやり方で戦う方が名古屋や神戸の監督時代に晩節を汚した時の汚名を晴らしやすいはずだから。



スレッド作成者: サントス (ilPr7XCJSJ. / F1Ka8.9r3t2)

このトピックへのコメント:
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(04/15 - 09:37) とりあえず、口調を統一することと、意見と事実を混ぜる癖を修正して方が
(04/13 - 20:44) 「当時のアルジェリアみたいな出場国最下位レベルのチーム」 4年前の情報に無知で凄く違和感。4点を取って快勝した韓国、日本などアジアのチームより個々の能力がずっと高かった。https://www.soccer-king.jp/news/world/wc/20140603/196060.html 当時のメンバーの所属クラブを見ても分かる。大半がヨーロッパ。ヨーロッパで生まれ、若年層からクラブで育った選手も少なくない
(04/13 - 20:13) ジオバニ ドス・サントス
(04/13 - 19:51) 備忘録やぞ
(04/13 - 19:48) こういうやつってライターとか目指してんのかね?w
( ゜ё゜) (04/13 - 19:36) な、長い