■ そこで、知り合ったのが、ボン大学で近現代日本研究員として、日本の生命倫理学を研究しているD・シュタイネック博士。
そんな博士と最も盛り上がったのは、ゲルマン魂とはなんぞやということだった。
「ドイツというのは欧州の真ん中に位置しているので、昔からさまざまな国から移民が流れてきた国で、現国民の多くが他国の血が流れている。そんな国であるのに、移民を受け入れるということがなかなか出来ない。そういう面では非常に“遅れた”国なんです。しかもフランスなどの他国のように“革命”を経験していない。革命の経験を持つ市民は、自分たちの自由、国、精神に対して非常に高いプライドを持っている。自信を持っているんです。だからこそ『私の国の国民になりたいなんて、とても素晴らしいことだ』という風に、『移住したい』と望む移民を受け入れられるんです。しかし、革命を経験していないドイツ人は、自分たちに自信がない。だからこそ、移民を受け入れることをしようとしない。そして、“ゲルマン魂”というものにこだわる。それは、その言葉をよりどころにしようとしているだけなんです。“ゲルマン魂”なんていうものは実は存在せず、形だけ、言葉だけでしかないのではないか」
というのが、博士の持論だった。
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[ 2021年11月28日 - 18:53 ]
(11/28 - 20:21) 知るか