■ 。物理教諭として初めて赴任した広島県立三原高校で、野球部の監督を任された。「22歳で監督、できるんかな」。戸惑いつつ、高校時代の恩師の指導を思い出しながらグラウンドに立った。
「もっと声出せよ!」。ノックを受ける部員の声が小さければ、げきを飛ばした。練習試合でミスをすれば、交代させてベンチに戻した。
「理不尽や苦しいことに耐えられるようになってほしい」。緊張感を持たせ、勝ちにこだわった。だが、最初の夏は1回戦敗退。何より、部員との間に「溝」を感じた。
2年目の夏、ノックをしながらふと思った。「声って出さないといけんのんかな」。担任を受け持つようになり、勉強や行事に一生懸命になる生徒たちと過ごしながら、考え方が変わり始めていた。
「任せていいんだな」
そう気づき、野球部への関わり方を変えた。ミーティングは、まず部員だけで話してもらおう。自分の意見は最後に言えばいい――。
そんな信頼が、成長につながった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a1edabd0e4f072e2e576e4307fe856f8c1e0d883
[ 2022年07月04日 - 18:56 ]
(07/04 - 19:30) 全米が泣いた